アトピー性皮膚炎の治し方がわかる本

アトピー性皮膚炎とは何か~アトピー性皮膚炎は身体にとっての防衛反応

アトピー性皮膚炎の原因は、身体のさまざまな異常状態にあります。共通してあげられるのは「自律神経」の異常でしょう。つまり交感神経の働きのアンバランスなのです。

症状としては、手、足の冷え(血液循環不足)・発汗作用異常(汗をかかない、異常に寝汗をかく、多汗、体温調節が出来ない)・便秘・下痢・(消化機能低下)・不眠・食欲不振・過食・眼精疲労・倦怠感・微熱・高熱・低体温などで、こうしたさまざまな「不定愁訴(自律神経失調)」のかかわる症状が単独もしくは複合で認められています。

つまり医学的には、常に交感神経の働きが優位であり副交感神経の働きが鈍っている状態です。その不定愁訴の原因はアトピー性皮膚炎患者者によってさまざまです。具体的にいえば、仕事や受験、遊びなどで充分な睡眠時間が確保できず身体は慢性的に緊張状態にあり睡眠不足の状態にあります。

食事のバランスが悪く必要なビタミン・ミネラル・栄養素の補給が不足状態であり、身体を動かす機会が少なく新陳代謝が阻害されている、常に慢性的な疲労、ストレスを蓄積し、それらを毎日処理、消化できていないなどの身体に対する「負」の蓄積があります。

ただし、これら原因のある人が、すべてアトピー性皮膚炎を発病するかというとそうではありません。いくつかの要因が複雑にからみあって発病することになります。まずアレルギー体質があるかどうか、そしてその原因が今後身体への大きな負担となっていくのかどうか、最後にその原因を解消できる要素があるのかどうか、などの要因です。

ちなみにアレルギー体質のない人には、これらの身体の異常状態が発生した場合でも、それが軽微であればあるほど「症状」は全く現れません。しかい異常状態が発生しているには違いなく、したがってアレルギー体質がない人には、もっと大きな異常状態(癌や生活習慣病)となって始めて身体に自覚症状が現れることになります。