アトピー性皮膚炎の治し方がわかる本

自然療法バッシング

2000年に、かんき出版より出版した「アトピー性皮膚炎の治し方がわかる本2」の内容を無料公開。


自然療法の効果とその実体を目の前に見たある女性医師がこう呟きました。
「私たちは一体、何をしているのでしょう。これは驚きです。凄すぎる・・・・・・」と動揺を隠し切れない様子で。女医が見たその効果と実体は・・・・。

薬物の使用を控え自然治癒力のみでアトピー性皮膚炎を克服した人々の膨大な資料を前にしてこの女医は言葉を失ったのです。

そもそも自然療法とは、原因療法とは一体何なのか? そして相対峙する現代医療が行う対症療法とは何なのでしょうか? その結果を目の当たりにして女医は更にこう言葉を続けました。

「私たちは患者の症状によって適時適切な治療を施している。もちろんステロイドの処方も行うが、難治性でもあり根治を目的にした治療ではないし、患者が望むようなよい結果は得られていない。これが実情です。しかし、このように薬に頼らず、患者が治ってしまうことになると、私達は何をしているのだろう。またこれから何をしたら良いのだろう」と・・・・・。そこには困惑しきった表情があり、現代医療界の苦悩と焦りの一端が見受けられました。

過去四十五年間、原因不明、治療法不明の難病として認識され、生涯直すことを諦め、付き合っていくことしか手法のなかったアトピー性皮膚炎。今この真実が明らかになり、その実体が浮き彫りにされつつあります。一年間、なりふり構わず理不尽に行った民間療法バッシングの裏に、この真実と実体を殺し、更に覆い隠しが存在していたのです。

私はこの十数年、漫然とステロイド治療を行う現代医療界に警鐘を鳴らし、その治療法の是非について、問題提起してきました。ようやくその反応が現れ、ステロイド使用を控える良心的な病院、クリニックの医師が増えてきた矢先のバッシングでした。

私は幸か不幸かアトピー性皮膚炎という病気の真の原因と、難治性に至った真の要因、さらに治療に用いる薬物の過剰投与による副作用の実体、それらの現実を余りにも知りすぎました。自然療法を提唱して十四年以来、その手法は着実に実績を積み重ね、そしてそれらは現代医療の治療界に少なからず影響を与え、その存在をも脅かすほどに広まってしまったのです。

人々に自ら備わる「内なる力」(自然治癒力)を学び、そしてそれらを説き、長い間実践してきました。今振り返るとそれは正に命がけの戦いであったように思います。その間鋭々と築き上げた自然療法の実績が、一連のバッシングにより、『悪質・悪徳民間療法』の筆頭に挙げられ、今まさに葬られようとする事態が起きています。

薬物に頼らず自然治癒に任せ、病気を克服する【自然療法】が「悪質」であり、薬物に頼り病気と生涯つきあわせて重篤な副作用患者を生じさせる治療法が正しいということは、おかしな論理です。

問答無用で反論の機会が得られず本書の緊急出版を行うに至りました。本書では、一連のオムバス自然療法バッシングの真意を探り、自然療法の実体とその真実、さらにその効果について世間に公開しその存在を問うことであり、私にとって悪質・悪徳という汚名を返上し、本書が今後のオムバス自然療法の「通行手形」となることを願い、集大成として刊行しました。

十数年にわたる活動で、民間療法という限られた枠の中でしたが、アトピー性皮膚炎の真の原因、そしてその治療法をようやく確立できました。私に与えられた使命、その役割は充分に果たせたものと考えています。段階的に現在の会員の回復にあわせて縮小を計り、アトピー性皮膚炎の自然療法からは徐々に離れざるをえないのでしょうか? 

オムバス温泉湯治療法のその効果は、現代医療を凌ぎ、民間療法の域を超えてしまっています。その効果が顕著であればあるほど、現代医療を追い詰める結果になってしまいます。本書を最後までお読み頂き、読者のご判断を仰ぐことも・私共にとっては大きな指標となり得るでしょう。

現代の薬物治療が存在し、それらの手法が『正当』である限り、薬物からの離脱をはかり自然治療のみで病気を治す自然治療は、その効果が顕著である限り、常にその存在を脅かされ排除されることはあっても、認知され共生しいくことは困難なのかもしれません。

2000年11月

小川 秀夫