小川秀夫の湯治の目安

湯治の過ごし方

湯治は、来る日も来る日も毎日同じ事を繰り返す単純な作業である。もちろん適度な運動も必要であり、偏らないバランスの良い食事も心がけることが大切である。運動療法(ウォーキングなど交感神経を刺激せずリラックスしながらできるもの)、食事療法を併用することによってより良い効果が期待できる。

多量の汗をかくことになるので多少の塩分も必要になる。したがって湯治期間中は塩分摂取に神経質になることはない。また毎日十分な睡眠をとることの心がけ、つまり昼間であっても眠くなったら寝ることを優先することが大切である。従ってこのような時期、無理に規則正しい生活を考える必要はない。つまり寝ているか、湯治しているか、食べているか、散歩しているか、という脇から見れば毎日だらだらした生活に見えるがこれで良い。このような湯治生活がすべてを癒してくれる。

水分の補給には、お茶や麦茶、野菜ジュース、ミネラル水など1日1.5~2リットル飲む人もいる。当然それなりに多量の汗をかくことになるので水分を十分に取らない、血液が濃くなり、脱水症状をおこすことになるからだ。

湯治は予想以上に体力を消耗するものであり。体重1kg当たりカロリー消費量は1分間に0.06Kcalである、したがって体重50kgの人では、1分間に3Kcal消費することになる。1回40分の湯治を1日4回すれば約480Kcalが余分に必要になる。特に湯治後は副交感神経の働きが活発になるため空腹感が現われる。したがって普段よりも1食分程度は楽に食事が増えても、また間食があっても太らないのでさほどに気にする必要はない。