小川秀夫の湯治の目安

湯治に必要な時間

1日合計で約3時間の湯治で、1年で1100時間、したがって年に1000時間程度の湯治が実践できれば、「がん」を筆頭に大方の難治性疾患者は自律神経失調の症状が正され、回復にこぎつけるのを見てきた。アトピー性皮膚炎の場合では「ズレ」て、働いた抗原抗体反応は治り、正常な免疫システムが作用する体に改善された。つまり健康な体に戻ったということである。

「がん」の場合、免疫を低下させる化学療法を控えることにより湯治により人の持つ免疫力を本来の状態、つまりがんの発症を許すほど低下した免疫力を逆にがん細胞を攻撃し撃退する状態まで回復している。

湯治の期間は、人、病状によりさまざまであるが、8カ月から12ヶ月、人によっては14ヶ月程度が回復の目安となる。回復させるための(湯治、食生活、環境、適度な運動、十分な睡眠、学習等)の満たし方や病状の度合い、精神的、身体的なダメージの受け具合など、さまざまなファクターが関係し、体力的にも個人差は大きい。

ただし一つ大きく回復に関与する条件がある。それは回復を妨げる薬物の使用を計画的に減量し絶つことである。薬物を併用しながらの湯治は私の知るかぎり、回復にこぎつけにくく、遅れることはあっても早期に回復した結果を確認していない。

病気を抱えていても仕事があり1日2時間、3時間の湯治の時間をつくるのは難しい、忙しくてとても、という人がほとんどだと思う。したがって一つの目安として掲げ、暇さえあれば湯治をするという生活習慣をつくればよい。時間も上手にやり繰りすれば何とかできるものだ。1年かかろうと2年かかろうと病気が悪化の一途をたどるのではなく、確実に健康な体に戻って行くのであれば、明るい明日が見えてくる。そうすれば回復というゴールに辿り着くのは時間の問題であるはずだ。