自律神経のバランスを乱し交感神経を優位にする最大の起因はこのように「ストレス」にある。交感神経、副交感神経のアンバランスが継続すると交感神経緊張により顆粒球増加に繋がって、リンパ球減少が起こり極度な免疫力低下に陥ってしまい、がんが発症することになる。
人は強いストレスを感じると交感神経が緊張して血管が収縮し、血圧が上がって血流障害を起こしやすくなる、この血液循環に支障をきたした状態が続くと、酸素や免疫物質、栄養素などを体の隅々まで送り届けることができず、免疫の主役である白血球のリンパ球、NK細胞(ナチュラルキラー細胞)が減少し十分な戦いができなくなってしまう。
自律神経の交感神経、副交感神経は常に相反する仕事をしている、必要に応じてどちらかの神経の働きが強くなって器官や臓器の働きを自動的にコントロール指示している、例えば運動すると交感神経の働きを活発にして心臓の拍動は早くし、休むと副交感神経の働きで心臓の拍動をゆっくりさせるというように、常に相反する働きで呼吸、脈拍、血管、血圧、体温、発汗、排便、消化機能等の働きをコントロールしている。
このように自律神経がバランスよく働くことによって人は生命を維持し健康を維持できるのだから、交感神経が常に緊張した生活パターンを改め、副交感神経の働きをもっと活発にする生活を心掛けなければならない。そのために必要なことは「働きすぎない」、「心の悩み」、「薬の長期使用」等、三大ストレスを処理するためにも十分な睡眠、休息、休養、(瞑想、ヨガ、音楽等)そして温泉湯治、自宅湯治により、しっかり体を温め、血液循環を促し「低体温」つまり「冷えの症状」をとり、深眠・熟睡に繋げることである。