体を温めればガンは消える

がんの温泉湯治研究開発秘話

1992年拙書「温泉療法で治すアトピー性皮膚炎」(大陸書房)の出版記念特別講演会を、翌年7月東京新橋、有楽町ホールで、アトピー性皮膚炎を考えるシンポジウムとして開催した。内外から1700名を超える人々が集い、パネルディスカッション、シンポジウムは成功裏に終わった。

講演者は日本の医学界でも著名な先生方ばかりであったが、アメリカのホリスティック医学の第一人者であり、現代アメリカで最も影響力を持つ25人の一人に選ばれたアンドリューワイル博士は特別講演のなかで「今でもアメリカンインデアンのような伝統的な生活を守っている人々の間ではがんは比較的まれであり、近代都市に住んでいる人々の中で極めて発症が多い、それは我々の生活環境やライフスタイルに多くの問題があるからに他ならない。がん治療においては、自然療法により患者の治癒系を活性化させ、内なる力、自然治癒を向上させ、免疫力を高める治療法が、期待できる最良の方法だ。」と発言された。

さらに日本のがん医療の第一人者帯津良一博士は「がんに効く特効薬は現在もないし、これからもできない、また遺伝子レベルの研究開発も進んでいるが、がんを治す治療には至らないし大きな成果にはつながらない、西洋医学のものの考え方では対症療法になってしまう。その答えを求めるのであれば、それは東洋医学的な考え方であって、がん患者の術前、術後であっても免疫力をいかに高めるかに視点を置いた、代替療法の中にあるはずだ」と語っていた。

当時私はアトピー性皮膚炎の自然療法、温泉湯治を全国的に展開していたが、二人の博士の講演をきっかけに「がんの自然免疫療法」の研究をはじめた、以来24年が過ぎたが、おかげで、がんの温泉療法が確立できた。