体を温めればガンは消える

生への執念が奇跡を起こす

多くのがん患者が術前、術後、回復に必要な条件を生活に満たすことができないため、免疫を高めるための体の養生、つまりリハビリがうまく行かず、根治拡大手術をしたにも拘らず、再発、転移を繰り返し、化学療法のさらなるダメージを受け、病状の深刻化に陥っているケースが多い。このような再発、転移の繰り返しという病状のステージアップ、さらに抗がん剤、放射線治療による強烈な副作用は、「がん」という病気そのものが持つ本来の苦痛をはるかに上回る。

精神的な苦痛、身体的に生じる疼痛というダメージがさらに大きくなり、ノイローゼ状態も強く、生命力に与える影響はこの時点では特に大きいものがある。つまりこれらは「がん」という病気の持つ本来の病状ではないのだ。がん細胞を攻撃し体を守る「免疫細胞」に抗がん剤、放射線でダメージを与え、その働きを阻害した結果が、逆にがん細胞の怒りを買い「増殖拡大」に繋がり、「がん」のしっぺ返しにより、体を蝕まれている状態なのである。
だがいわゆる最悪の常態に陥っても決して失望してはならない。

絶望感にさいなまれ、それらが継続すれば、さらに免疫力低下は加速する。生きる意欲が失われ、精神的に死に近づく時、肉体的にも死に近づくことになってしまう。この時期患者にとって唯一残された道は、開き直りしかない、なにくそ、死んでたまるか、まだまだやり残したことがある、絶対生きる!生きてやる!という強い執念である。これらの強い意欲、その執念は人の持つ免疫系の働きを活性し「奇跡」をおこす。

人は生きる意欲が強ければ強いほど生命力が強くなる、生への執念が強ければ強いほど自然治癒力は素晴らしい働きをする。そして凄まじい潜在能力(レイテントアビリティ、レイテントパワー)があらわれ「がん」から生還する。私はこのような人々を間近に見てきた。

しかし相変わらず自分が何故「がん」になったのかを理解せず、また分かっていても反省せず、他力本願で、すべて医者任せというような強い依存心が、このような大切な時期を逸し、取り返しのつかない結果になってしまった人々もまた数多く見てきた。