がんは人の体内で発症し、増殖進行もすれば停滞し、縮小や消失も頻繁に起こっている。しかしこれらの事実に気付いていない人々が多い。精神的、身体的に相変わらず体に無理を強い負担をかけ続け、極度な疲労を感じながらも自分の生活を優先していまい、体に余程の違和感、異常状態が現われない限り、わが身を振り返らないものである。
このように自らの体に悪い生活習慣に気が付かないで、体の異常や苦痛のみを医者に訴え、治して貰おうと考えている。このような依存心の強い考えが、いずれ取り返しのつかない大病を患い、場合によってはかけがえのない命を落とす結果になってしまうのである。
がん患者ではさらに精神的、肉体的なストレスをかけ過ぎて交感神経の緊張を強いることは、顆粒球を増やしてリンパ球を減らし、がん細胞の増殖を手助けすることにほかならないのである。
人は誰しも「がん」にならないことを願っている、しかし「がん」にならないように日常の生活に気配りしている人は意外に少ないものである。
生き方考え方に無理があり、体に良い悪いはお構いなく自らに都合の良い、暴飲暴食等の生活習慣をつくり、そして体に言わせれば我がままのし放題で、体に現われる警告信号を無視した生活を長年続け、気が付いたときには残念ながら「立派ながん患者」になってしまっている。それでもまだ何故そのような病気になったのか理解できていない人々が多い。
突然身に降りかかった災難とでも思っているのだろうか、頭の中はショック状態で真っ白になり、我が身の不運を嘆き悲しんでいるばかりである。本来なら我が身に対して、そのような体にしてしまった謝罪と反省の気持ちを持つべきなのだが、これもまだ分かっていない人がいる。
このような人々の体は長い間の無理な生活により、過重のかかるストレスを処理できず、自律神経のバランスが狂い、交感神経の緊張状態が続き、極端に免疫力が低下し、がん細胞を攻撃するリンパ球の減少により、がんの発症を許してしまった姿である。
本来がん細胞は人の体にとっては敵であり、排除しなければならない異物である。普通の免疫力を備えている人の体では、副交感神経の働きにより、リンパ球が活性化しているため、がん細胞と闘っても負けることはない。しかし交感神経緊張により免疫細胞の排除する力である「リンパ球」が減少しがん細胞の力が優位になり、結果として「がん」が発生してしまうのである。