体を温めればガンは消える

コンプリートレスポンス完全治癒後の生活によっては再発も

肝臓がんの手術を受け、術後の回復も順調で検査の結果腫瘍マーカーやCT,MRI等すべてが正常でまったく、がんの症状が認められない状態になる人は多い、その内の1人であるが私の失敗談を述べておこう。

彼は55歳である。温泉湯治で肝臓がんを克服し、通いつけの病院から検査の結果すべて正常で、がんが治っているというお墨付き、コンプリートレスポンス(CR,がん腫瘍が消失して4週間持続している)を書面でだしてもらい有頂天になっていた。

がん克服おめでとうこれからが大切だよ。いい加減な生活に戻ったりしていると後でまた泣くことになるからくれぐれも、体を労わる生活、体をいつも思いやる気持ちを大切に生きていくよう会うたび毎に指導していた。そして5ヶ月たったあたりで息子さんから連絡があった。

「先生、親父を叱ってください、毎晩毎夜、克服の祝い酒が仲間と続き、帰ってくるのはいつも深夜か明け方です、僕の言うことは聞かないです」と。彼はある宗教団体の幹部をしていた、殆ど毎晩会合、会合の連続で会合が終わるとあちこちと飲み歩き、相変わらず帰りはいつも深夜か明け方だという。

1,2度会って指導したが2,3日は約束を守っているが、また飲み歩くようになると息子はいう。まったく肝臓がん発生前の生活にもどっていた。一度がんを克服したらもう2度とがんには罹らない、とでも思っていたのだろうか、コンプリートレスポンス後2年経過して胆管がんを発症し、抗がん剤漬けで病院から自宅には戻れず、残念ながら逝ってしまった。

あのとき、もっとしっかりした指導をすれば良かった、と今でも毎日反省し悔んでいる。一度その病気が治ったらもう2度と病気にならないと思っていたら大間違いである。毎日自らの体に思いやり,労わりの心を忘れ、いい加減な生活をしていると必ずまた病体に陥ることになるものだ。

その後私はコンプリートレスポンスを2年と定め、がん腫瘍が消失し、2年経過後の検査で「がん」が認められない状態で初めてCR、コンプリートレスポンスと呼ぶことにしている。